登録販売者の求人はドラッグストアがとても多いです。
しかし、もちろんドラッグストア以外にも登録販売者が求められる転職先はあります。
この記事では、ドラッグストア以外の職場を12種類紹介します。
12種類一覧表:登録販売者のドラッグストア以外の仕事
登録販売者は第2類医薬品と第3類医薬品を販売できる資格ですが、販売以外にも薬の知識を求められる仕事はあります。
以下は職場と仕事内容の一覧表です。
| 職場 | 医薬品の許可 | 主な仕事 |
|---|---|---|
| 調剤薬局 | 薬局 | OTC販売、処方箋の受付、レセプト入力、在庫管理 |
| 漢方薬局 | 薬局・店舗販売業 | 相談対応、漢方薬や生薬の販売 |
| スーパー | 店舗販売業 | 医薬品売場の販売と発注、他部門の応援 |
| ホームセンター | 店舗販売業 | 医薬品売場の販売、売場づくり |
| 家電量販店 | 店舗販売業 | 医薬品売場の販売、免税対応 |
| コンビニ | 店舗販売業 | 医薬品販売、レジ、品出し、収納代行 |
| 配置販売業 | 配置販売業 | 家庭や事業所を回る置き薬の補充と集金 |
| 通信販売・EC | 店舗販売業 | 注文対応、メールや電話での情報提供 |
| 製薬会社 | 許可の対象外 | お客様相談室、営業、販促資材の作成 |
| 医薬品卸 | 卸売販売業 | 受注対応、商品説明、小売店の売場支援 |
| コールセンター | 許可の対象外 | 問い合わせ対応、記録の作成 |
| 介護施設 | 許可の対象外 | 介護業務、入居者の市販薬に関する助言 |
薬局、店舗販売業、配置販売業の3つは登録販売者の従事期間として数えられる職場です。
従事期間とは、一人で売場を任されたり店舗管理者なるために必要な医薬品の販売に従事した期間を指します。

以下のような登録販売者専門の転職サイトで求人を調べてみましょう。
関連記事:【10社比較表】登録販売者向け転職サイト/エージェントのおすすめを紹介
各職場の仕事内容と働き方

ここからは職場ごとに、仕事の中身、勤務時間と休日、注意点を紹介します。
調剤薬局・漢方薬局
調剤薬局の登録販売者は、OTC医薬品の販売の他に、処方箋の受付、患者情報の入力、レセプト業務、在庫管理を担当します。
診療所の門前薬局は営業時間を診療所に合わせるため、閉店が18時台で日曜が休みの店舗が多くあります。

力仕事が少なく勤務時間も一定なので、ドラッグストアよりも体力的な負担を減らしたい人におすすめです。
注意点は、OTCの取扱いが少ない薬局だと医薬品の販売に従事する時間がほとんど発生しないことです。
漢方薬局は相談対応が仕事の中心で、生薬の知識を求められます。
スーパー・ホームセンター・家電量販店
医薬品売場の販売と発注が主な仕事で、扱う品目はドラッグストアより絞られています。
店舗が特定の地域に集まっている会社が多く、転勤があっても比較的近場になることが多いです。
ただし、医薬品以外の売場応援が日常的に入ること、土日と祝日が最も忙しい曜日であることがあります。
家電量販店で医薬品を扱うのは都市部の大型店が中心で、求人の数は限られます。
コンビニエンスストア
医薬品を扱うコンビニでは、医薬品の販売に加えて、レジ、品出し、公共料金の収納、宅配便の受付まで担当します。
自宅の近くで短時間だけ働ける求人が多く、資格手当が付く店舗もあります。
注意点は2つで、医薬品を扱う店舗が地域によって少ないことと、24時間営業の店舗では深夜帯の勤務が入る場合があることです。

コンビニで働く登録販売者の人は増えてます!
配置販売業(置き薬)
家庭や事業所に薬箱を預け、定期的に訪問して使った分を補充し、代金を受け取る仕事です。
担当区域を1人で回るため、レジや品出し、接客が苦手な人におすすめです。
訪問先の家族構成や持病を覚えて季節に合わせた提案をするので、医薬品の相談に時間を使えます。
注意点は、給与に歩合が含まれる会社が多く、収入が訪問件数に左右されることです。
通信販売・EC事業者
インターネットで一般用医薬品を売る事業者も、店舗販売業の許可を受けた店舗を持っています。
第2類・第3類医薬品の注文に対して、メールや電話で情報提供を担当します。
立ち仕事がなく勤務時間もほぼ固定です。
注意点は、求人数がドラッグストアほど多くないことです。

ECサイトの商品ページの原稿確認や記録作成など事務仕事も多いです。
製薬会社・医薬品卸・コールセンター
製薬会社のお客様相談室で、市販薬の飲み合わせや副作用の問い合わせに答えます。
医薬品卸では、小売店への受注対応、商品説明、売場提案を担当します。
取引先が営業する平日が勤務日なので、土日祝が休みの求人が多くあります。
注意点は、従事期間に入らないことと、資格手当が付かない求人があることです。
介護施設・福祉施設
介護施設でも登録販売者が求められることがあります。
入居者が使う市販薬について助言できるからです。
採用後の主な業務は介護であり、医薬品の販売ではありません。
介護職員初任者研修などの資格を別に取る必要がある職場があることと、身体介護で体力を使うことであることは知っておきましょう。
ドラッグストア以外を選ぶ理由で転職先を考える

ドラッグストアを避けたい理由によって、次に選ぶと良い職場は変わります。

次の表は、ドラッグストアでの働き方の不満点を解消する職場をまとめました。
| ドラッグストアの不満 | 解消する職場 | 移っても変わらない職場 |
|---|---|---|
| 品出しや力仕事が多い | 調剤薬局、通信販売・EC、コールセンター | スーパー、ホームセンター、コンビニ |
| 早番と遅番の交代制 | 診療所の門前薬局、通信販売・EC、医薬品卸 | コンビニ、家電量販店 |
| 転勤がある | 地域限定のスーパー、個人経営の薬局、配置販売業 | 全国展開のチェーン各社 |
| 土日に休めない | 調剤薬局、製薬会社、医薬品卸 | スーパー、ホームセンター、家電量販店 |
| 医薬品の相談に時間を使えない | 漢方薬局、配置販売業、製薬会社の相談室 | コンビニ、家電量販店 |
品出しから離れたい人がスーパーやホームセンターへ移ると、医薬品以外の売場応援が加わり、力仕事はむしろ増えます。
土日に休みたい人も同じで、小売の店舗は土日と祝日が最も忙しい曜日です。
転勤が嫌な人は、全国展開のチェーンではなく、店舗が特定の地域に集まっている会社を選んでください。
体力の負担を最優先で減らすなら、製薬会社のお客様相談室、医薬品卸、コールセンターのように、医薬品を販売しない職場も候補です。
これらの職場では登録販売者の資格手当が付かない求人があります。
手当の分だけ月給が下がる場合があるため、応募前に給与の内訳を確認してください。
医薬品の販売は継続したい人の注意点

医薬品の販売をしたい・続けたい人は、次の3つを確認してください。
1:従事期間として数えられる勤務先か
登録販売者の従事期間として数えるのは、薬局、店舗販売業、配置販売業で医薬品の販売等に従事した期間だけです。
製薬会社の相談室で医薬品の知識を毎日使っても、その期間は従事期間に入りません。

介護施設で入居者の市販薬を扱った期間も同じ扱いです。
調剤薬局は許可の上では薬局ですが、OTC医薬品を置いていない店舗や、配属先が事務だけの店舗では、医薬品の販売に従事した時間にカウントされません。
面接では「この店舗は一般用医薬品を扱いますか」「私は医薬品の販売に従事しますか」の2点を聞いてください。
2:自分が「研修中」の扱いに戻らないか
過去5年間の従事期間が要件に足りない登録販売者は、店舗管理者などの管理と指導の下でなければ、医薬品の販売に従事できません。
名札にも「登録販売者(研修中)」のように、研修中と判別できる表記をします。
要件は過去5年間の従事期間で判定するため、医薬品を販売しない職場に長くいると、従事期間が足りなくなります。
一人で売場を任される働き方を続けたいなら、実務の切れ目を作らない転職先を選びましょう。
3:管理者を目指すなら必要な年数と研修
店舗管理者になるには、過去5年間のうち通算2年以上かつ1,920時間以上の従事期間が要ります。
継続的研修と、店舗の管理および法令遵守に関する追加的研修を修了していれば、過去5年間で1年以上かつ1,920時間以上でも管理者になれます。
要指導医薬品や第1類医薬品を扱う店舗の管理者は条件がさらに厳しく、過去5年間で通算3年(2,880時間)以上の業務経験が要ります。
この年数と時間は、実務従事証明書に記載されます。
スムーズに転職するためには、実務従事証明書を在職中に用意しておいてください。前職の会社の押印が必要です。
- 給与明細やシフト表で、自分の勤務期間と月ごとの勤務時間を確認する
- 勤務先の都道府県のサイトから実務従事証明書の様式をダウンロードする
- 店舗管理者または店舗販売業者に記入と押印を依頼する
- 原本は自分で保管し、転職先へは写しを提出する
行政機関へ原本を提出すると返却されない場合があるため、複数の勤務先を通算するときは勤務先ごとに1通ずつ用意してください。
求人の探し方と面接で確認する4つのこと

求人検索では「登録販売者」だけで探すと、ドラッグストアの求人がたくさん出てきます。
「登録販売者 スーパー」「登録販売者 調剤薬局」「登録販売者 配置販売」のように、業態名と組み合わせて検索してください。
求人票には医薬品の許可区分が書かれていない場合が大半なので、次の4点は面接で確認します。
- その店舗の許可は薬局か店舗販売業か
- 勤務時間のうち、医薬品の販売に従事する割合はどれくらいか
- 資格手当の金額と、管理者になった場合の手当の金額
- 継続的研修と追加的研修の費用を会社が負担するか
1と2は従事期間に直結し、3と4は入社後の収入に直結します。
医薬品の販売を続けない人は、3の資格手当だけ確認すれば足ります。
2026年の制度変更で売場の仕事はどう変わるか

2025年5月に成立した改正薬機法で、一般用医薬品の販売方法が段階的に変わります。
資格者が常駐しない店舗での受け渡し
薬剤師や登録販売者が遠隔で管理することを条件に、資格者が常駐しない店舗(登録受渡店舗)で医薬品を保管し、購入者へ渡せるように法が改正されました。
販売するのは委託元の薬局や店舗販売業者で、販売の責任も原則として委託元が負います。
販売会社は、ビデオツールや電話で情報提供を担当する有資格者が要るため、店頭に立たない働き方を探している人は、通信販売の事業者やチェーン本部の求人を見ておいてください。

登録販売者の需要が高まる一つの要因です。
出典:厚生労働省「令和7年の医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)等の一部改正について」
指定濫用防止医薬品の販売と陳列
2026年5月1日から、せき止めなど濫用のおそれのある医薬品が指定濫用防止医薬品として扱われます。
対象商品を売るたびに、氏名と年齢、他の薬局などでの購入状況、多量に買う場合の購入理由を確認する義務が生じます。
この確認をできるのは薬剤師と登録販売者だけなので、対象商品が売れるたびに資格者が呼ばれます。
若年者に大容量製品や複数個を売る事は禁止されているため、断る対応も仕事に入ります。
参考:厚生労働省「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の一部を改正する法律の概要」
登録販売者の転職に関するよくある質問
ドラッグストアを辞めると資格は失効しますか?
失効しません。販売従事登録は勤務先を辞めても残り、次に医薬品を扱う店舗で働くときに使えます。
勤務先が変わったときの届出については、登録した都道府県の窓口で確認してください。
医薬品を売らない職場に移ると、あとで困りますか?
従事期間は過去5年間で判定するため、実務のない期間が続くと、店舗へ戻ったときに研修中の扱いから始まる場合があります。
店舗へ戻って働けば再び従事期間が積み上がり、研修を修了していれば1年以上の従事期間で管理者になれます。
管理者や手当を目指さないなら気にしなくて大丈夫です。
調剤薬局では登録販売者は何ができますか?
第2類・第3類医薬品の販売と情報提供を担当できます。
調剤や第1類医薬品の販売は薬剤師の業務です。受付やレセプト入力を任される職場が多いので、パソコン操作に慣れておくと入社後に困りません。
未経験の業態でも採用されますか?
医薬品の販売経験があれば、業態が変わっても採用されます。発注や売場づくりの経験も評価されます。
まとめ
ドラッグストア以外にも、登録販売者の職場は12種類あります。
医薬品の販売を続けたい人は、新たな仕事が従事期間にカウントされることは必ず確認しておきましょう。

まずはいろいろな求人を見てみてください。
登録販売者の勉強法 
