
「登録販売者試験の合格率40%台って低くない…?」
登録販売者試験に興味を持って合格率を調べた方の多くが、こんな疑問を感じています。
実際、全国平均の合格率は約43〜49%で、2人に1人以上が不合格になる計算です。
受験資格もなく「誰でも受けられる」と聞いていたのに、この数字を見て一気に不安になった方もいるのではないでしょうか。
ただ、結論から先にお伝えすると、登録販売者の合格率の低さには理由があります。
このカラクリを知れば、「やっぱり自分には無理かも…」という不安は一気に晴れるはずです。
この記事では、登録販売者試験の合格率が低い5つの理由をデータとともに解説し、さらにそれぞれの理由に対応した具体的な合格対策までお伝えします。
読み終わるころには「なるほど、そういうことだったのか。これなら自分にもできそうだ」と感じてもらえるように書きました。
ぜひ最後までお付き合いください。
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登録販売者試験の合格率はどれくらい?最新データを確認

まず、最新の登録販売者試験の合格率がどの程度なのかを確認しておきましょう。
「合格率が低い」と一口にいっても、その実態を正しく把握することが対策の第一歩です。
全国平均の合格率推移(過去5年分)
合格率は40-50%
登録販売者試験の全国平均合格率は、ここ数年40%から50%の範囲で推移しています。
| 年度 | 全国平均合格率 |
|---|---|
| 2024年 | 46.7% |
| 2023年 | 43.7% |
| 2022年 | 44.4% |
| 2021年 | 49.3% |
| 2020年 | 41.5% |
具体的に見てみると、2020年は41.5%、2021年は49.3%、2022年は44.4%、2023年は43.7%、2024年は46.7%でした。
また、過去10年のデータで見ると、最も合格率が低かったのは2018年度の41.3%でした。

合格率に大きな変化はないわね。
最も高かった2021年度でも約半数が不合格となっており、「2人に1人は落ちる試験」というイメージは間違いではありません。
年度によって数ポイントの上下はあるものの、合格率は40%台前半〜後半で安定しています。
受験者数は大きく変化していない
受験者数に関しては、2015年に受験資格が撤廃されて以降は増加傾向が続いていましたが、近年はほぼ横ばいです。

2020年はコロナ禍でやや減少したものの、2024年度は54,526人と前年から約2,300人増加しました。
過去5年間で最も受験者数が多かったのは2021年の61,070人でした。

2021年が受験者数も合格者も最も多かったのね。
合格者数を一定に保つため、「受験者数が増えると合格率を下げる」資格もありますが、登録販売者試験はそうではありません。
都道府県別の合格率一覧【2024年度】
登録販売者試験の合格率は、都道府県ごとに大きな差があります。
都道府県によって合格率は異なる
2024年度(令和6年度)のデータを見ると、最も合格率が高かったのは北海道の62.3%です。
一方で最も低かったのは沖縄県の24.5%でした。
その差はなんと37.8ポイントにもなります。
| 都道府県 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 北海道 | 1,553 | 967 | 62.3% |
| 青森県 | 572 | 314 | 54.9% |
| 岩手県 | 501 | 258 | 51.5% |
| 宮城県 | 1,193 | 656 | 55.0% |
| 秋田県 | 364 | 182 | 50.0% |
| 山形県 | 451 | 237 | 52.5% |
| 福島県 | 963 | 457 | 47.5% |
| 茨城県 | 1,881 | 875 | 46.5% |
| 栃木県 | 1,019 | 436 | 42.8% |
| 群馬県 | 1,785 | 914 | 51.2% |
| 埼玉県 | 2,305 | 1,077 | 46.7% |
| 千葉県 | 2,579 | 1,185 | 45.9% |
| 東京都 | 4,257 | 1,948 | 45.8% |
| 神奈川県 | 2,997 | 1,432 | 47.8% |
| 新潟県 | 867 | 377 | 43.5% |
| 富山県 | 577 | 301 | 52.2% |
| 石川県 | 782 | 408 | 52.2% |
| 福井県 | 197 | 79 | 40.1% |
| 山梨県 | 352 | 141 | 40.1% |
| 長野県 | 859 | 361 | 42.0% |
| 岐阜県 | 917 | 505 | 55.1% |
| 静岡県 | 1,933 | 1,095 | 56.6% |
| 愛知県 | 3,267 | 1,853 | 56.7% |
| 三重県 | 969 | 554 | 57.2% |
| 奈良県 | 842 | 352 | 41.8% |
| 鳥取県 | 258 | 137 | 53.1% |
| 島根県 | 271 | 136 | 50.2% |
| 岡山県 | 1,478 | 765 | 51.8% |
| 広島県 | 1,042 | 582 | 55.9% |
| 山口県 | 858 | 466 | 54.3% |
| 香川県 | 528 | 279 | 52.8% |
| 愛媛県 | 647 | 335 | 51.8% |
| 高知県 | 395 | 184 | 46.6% |
| 福岡県 | 4,019 | 1,242 | 30.9% |
| 佐賀県 | 623 | 179 | 28.7% |
| 長崎県 | 538 | 163 | 30.3% |
| 熊本県 | 789 | 247 | 31.3% |
| 大分県 | 633 | 226 | 35.7% |
| 宮崎県 | 504 | 148 | 29.4% |
| 鹿児島県 | 859 | 247 | 28.8% |
| 沖縄県 | 702 | 172 | 24.5% |
| 関西広域連合 | 6,400 | 2,987 | 46.7% |
| 年度計 | 54,526 | 25,459 | 46.7% |
引用:厚生労働省

同じ「登録販売者試験」なのに、受験する場所によって合格率がこれほど違うんですね。
同じ都道府県でも合格率は変動する
過去に九州・沖縄エリアの試験でエリア平均合格率が大きく下がったことがありました(九州と沖縄の試験問題は同じです)。
2023年度はエリア平均47.6%だったのが、2024年度は30%まで急落しました。
約17ポイントもの下落は、出題された問題の難易度が大幅に上がったことが主な原因とされています。
一方で、北海道や関東エリアは比較的安定しており、毎年40〜55%程度の合格率を維持しています。
中部地方や関西地方も同様に安定したエリアです。
注意が必要なのは中国・四国地方で、年度による変動が非常に大きいことが知られています。
2023年度は合格率20%台まで落ち込んだ県がある一方、翌年の2024年度には広島県が55.9%と大幅に回復するなど、予測が難しいエリアです。
この都道府県間の合格率の差こそが、全国平均の合格率を「低く見せている」大きな要因のひとつです。受験地域を選べるという事実を知っているだけで、合格への道筋は大きく変わってきます。
- 都道府県別の合格率は約25-60%と差が大きい。
- 全国の平均合格率は40-50%で安定しているが、都道府県によっては毎年変動が大きい地域もある。
登録販売者の合格率が低い5つの理由

登録販売者試験の合格率が低いと言われる理由を5つに分けて紹介します。
理由①|受験資格がなく誰でも受けられるため準備不足の受験者が多い
合格率が低い最大の理由は、受験資格が一切ないことで準備不足の受験者が多く含まれている点です。
登録販売者試験は、学歴・年齢・実務経験を問わず、誰でも受験することができます。
これは2015年の制度改正で受験資格が撤廃されたためで、それ自体は素晴らしい制度です。
しかし、受験のハードルが低いということは、十分な準備をせずに「とりあえず受けてみよう」と受験する人も少なくないということです。

選択問題のみだからラッキーで受かるかも…。
これをわかりやすく理解するために、薬剤師国家試験と比較してみましょう。
薬剤師の合格率は60〜70%と登録販売者よりも高い数字です。
一見すると「薬剤師のほうが簡単なの?」と思うかもしれませんが、もちろんそんなことはありません。
薬剤師国家試験を受けるには6年制の薬学課程を修了する必要があり、受験者の全員がすでに高度な専門教育を受けた状態で試験に臨んでいます。
つまり、薬剤師試験は「十分に準備された受験者だけが受ける試験」であり、登録販売者試験は「準備レベルがバラバラの受験者が受ける試験」なのです。
合格率の数字だけを比較しても、試験の本当の難しさはわからないということです。
実際に、計画的に学習した受験者に限れば、合格率は全国平均よりもかなり高いと考えられます。
合格率の低さは試験の難しさではなく「受験者層の幅広さ」によるものだと理解しておきましょう。
理由②|試験範囲が専門的かつ広範囲
登録販売者試験の学習範囲は、初めて触れる人にとって想像以上に広く専門的です。
試験は5つの科目で構成されており、全120問が出題されます。
5科目の内容は「医薬品に共通する特性と基本的な知識」「人体の働きと医薬品」「主な医薬品とその作用」「薬事関連法規・制度」「医薬品の適正使用・安全対策」です。
特に多くの受験者が苦戦するのが第3章の「主な医薬品とその作用」です。
この科目だけで全体の約3分の1にあたる40問が出題され、風邪薬・胃腸薬・解熱鎮痛薬など多岐にわたる医薬品の成分名や効果、副作用を覚えなければなりません。

カタカナの成分名が次々に登場するため、暗記が苦手な方にとっては大きな壁になります。
また、第2章の「人体の働きと医薬品」では、消化器・循環器・呼吸器といった人体の仕組みに関する知識が求められます。
医療系の勉強をしたことがない方にとっては、聞き慣れない専門用語が並ぶため、最初は戸惑うことも多いでしょう。
合格に必要な学習時間は一般的に250〜400時間とされています。
1日2時間の学習で3〜5ヶ月、仕事をしながらの場合は半年以上かかることも珍しくありません。
「誰でも受験できる」という手軽なイメージとは裏腹に、相応の勉強量が必要な試験だというのが実態です。
ただし、出題はすべてマークシート形式であり、計算式や化学式を書く問題は出ません。
本質的には「暗記」が中心の試験であり、コツコツ積み重ねれば確実に得点力が上がる科目構成です。
範囲の広さに圧倒されず、計画的に学習を進めることが大切です。
理由③|科目ごとの足切り制度がある
登録販売者試験には「足切り」と呼ばれる制度があり、これが合格率を押し下げる大きな要因になっています。
登録販売者試験の合格基準は、全体の正答率70%以上(120問中84問以上正解)に加えて、各科目で35〜40%以上の正答率を取ることです。
この科目別の最低得点ラインが「足切り」にあたります。
たとえば、全体で85点を取って合格ラインの84点をクリアしていても、5科目のうち1科目でも正答率が35%(または40%、都道府県により異なる)を下回れば、その時点で不合格になります。

どれだけ得意科目で高得点を取っても、苦手科目が足を引っ張れば合格できないのね。
特に危険なのが、第3章と第5章です。
第3章は出題範囲が広くて対策に時間がかかるため、十分に手が回らないまま本番を迎えてしまう受験者がいます。
逆に、第5章の「医薬品の適正使用・安全対策」は出題数が少なく軽視されがちですが、足切りラインは同じように適用されます。
この足切り制度の存在を知らずに勉強を始め、得意科目ばかりに時間を使ってしまう人が毎年一定数います。
結果として、「合計点は足りているのに不合格」という悔しい結果になるケースが後を絶ちません。
足切りの存在を早い段階で認識し、5科目をバランスよく学習する計画を立てることが合格への鍵です。
理由④|都道府県ごとに試験問題が異なり難易度に差がある
登録販売者試験は全国統一試験ではなく、都道府県(ブロック)ごとに独自の試験問題が作成されています。
この仕組みが合格率のばらつきを生んでいます。
試験問題は厚生労働省が発表する「試験問題作成に関する手引き」をもとに作られますが、具体的な問題は各都道府県が独自に作成します。
そのため、同じ年度の試験であっても、受験するエリアによって問題の難易度が大きく異なるのです。
先程の2024年度の都道府県別合格率のデータがその例です。
北海道は合格率62.3%とかなり高い水準だった一方、沖縄県は24.5%と極めて低い数字でした。
この37.8ポイントの差は、受験者の能力の差というよりも、出題された問題の難易度の差によるものと考えるのが自然です。

沖縄の受験者にとっては合格率は低いと言え、北海道の受験者にとっては合格率は高いと言えますね。
九州・沖縄エリアでは、2023年度のエリア平均合格率47.6%が2024年度に30%へ急落しました。この急激な変化は、試験問題の質や傾向が年度によって大きく変わりうることを示しています。
また、中国・四国地方も年度による変動が激しく、30%台から60%台まで振れることがあります。
逆に、中部地方・関西地方は毎年40〜55%程度で安定しており、極端な難化や易化が少ないエリアです。北海道も比較的高い合格率を維持しています。
ここで重要なポイントがあります。登録販売者の資格はどの都道府県で合格しても全国で有効です。

つまり、居住地以外の都道府県で受験することも可能であり、合格率の高いエリアを戦略的に選ぶという選択肢もあるのです。
理由⑤|試験の手引き改訂で出題傾向が変わる
厚生労働省が発行する「試験問題作成に関する手引き」が改訂されると、出題傾向が変わり、対策が追いつかない受験者が出てきます。
登録販売者試験の問題は、この「手引き」をベースに作成されます。
手引きは薬機法の改正や新たな医薬品情報の追加に合わせて不定期に改訂されており、改訂があった年度は新しい範囲からの出題に対応しきれない受験者が増える傾向があります。
改訂が行われると、それまで使っていたテキストや問題集では対応できない出題が含まれるようになります。
古いテキストのまま学習を続けた受験者は、試験当日に見たことのない問題に直面し、得点を落としてしまうリスクがあります。
直近の動きとしては、2026年5月に「濫用等のおそれのある医薬品」の対象成分が従来の6成分から8成分に拡大される法改正が予定されています。
この改正により、2026年度以降の試験では新たな出題範囲が加わる可能性が高く、受験者はこうした制度変更にもアンテナを張っておく必要があります。
手引きの改訂は受験者にとって不利な要素のように感じるかもしれません。
しかし裏を返せば、最新の手引きに対応したテキストを使い、法改正の情報を押さえておけば、他の受験者に対して大きなアドバンテージを得られるということでもあります。
合格率の低さに惑わされないで!登録販売者試験の本当の難易度

ここまで合格率が低い5つの理由を見てきましたが、「やっぱり難しいんじゃないか…」と感じた方もいるかもしれません。
しかし、合格率の数字だけで試験の難易度を判断するのは正しくありません。
ここでは、他の資格との比較や試験の特性から、登録販売者試験の「本当の難易度」を明らかにします。
他の資格との合格率比較
合格率だけを比べると登録販売者試験の難易度は「中程度」に見えますが、受験資格や試験形式を考慮すると、実は取得しやすい部類の資格です。
代表的な国家資格との比較を見てみましょう。
宅地建物取引士(宅建)の合格率は15〜17%、FP2級は40〜60%、薬剤師は60〜70%です。
数字だけを見ると、登録販売者の43〜49%は薬剤師よりも低く、宅建よりも高いという位置づけです。
しかし、先ほど触れたように薬剤師は6年間の専門課程修了が受験条件です。
宅建は受験資格こそ不要ですが、試験内容は法律の条文解釈や事例問題が中心で、暗記だけでは対応が難しい科目が多くあります。
これに対して登録販売者試験は、全問マークシート形式で、論述や実技試験は一切ありません。

試験内容は専門的ではあるものの、基本的には暗記中心で、知識をしっかりインプットすれば解ける問題がほとんどです。
受験資格がなくで、マークシート形式、暗記中心という3つの特徴を考え合わせると、登録販売者試験は「正しく準備すれば合格できる試験」であることがわかります。
「合格率が低い=難しい」とは限らない理由
登録販売者試験の合格率の低さは、試験そのものの難しさよりも「受験者構成」と「制度的な要因」によるところが大きいのです。
前述のとおり、登録販売者試験には受験資格がありません。
そのため、十分な勉強をしないまま受験する「記念受験」に近い層や、勉強を始めたものの途中で挫折してしまった層が一定数含まれています。
こうした受験者が合格率の分母を大きくし、数字を押し下げているのです。
もし仮に「200時間以上学習して万全の状態で受験した人」だけの合格率を算出したら、数字は全国平均よりもかなり高くなると考えられます。
実際に、通信講座や通学講座を利用して計画的に学習した受験者の合格率は、全国平均を大きく上回っているケースが多いのです。

以下は受講者の合格率を公表している通信講座です。
全国平均よりとても合格率が高いです。
| 通信講座 | 合格率 | 税込料金 |
|---|---|---|
| 三幸医療カレッジ | 89.0% | 35,200円 |
| ヒューマンアカデミー通信講座 | 85.1% | 56,100円 |
| キャリカレ | 70.7% | 68,800円 |
また、繰り返しになりますが、都道府県ごとの合格率差や足切り制度の存在も、合格率を下げる構造的な要因です。
これらは試験の「難しさ」というよりも、試験の「仕組み」の問題です。仕組みを理解して正しく対策すれば、十分に乗り越えられます。
大切なのは、合格率の数字に惑わされないことです。「40%台」と聞くと不安になりますが、その中には十分な準備をせずに受験した人も多数含まれています。
しっかり学習計画を立てて取り組めば、合格の可能性は大きく上がります。
合格率を上げるための具体的な対策法5選

合格率が低い理由がわかったところで、次に知りたいのは「ではどうすれば合格できるのか」という具体的な対策です。
ここでは、5つの理由それぞれに対応した実践的な合格対策をご紹介します。
対策①|学習計画を立てて250時間以上を確保する
合格への第一歩は、十分な学習時間を確保するための計画を立てることです。
登録販売者試験に合格するための勉強時間は、一般的に250〜400時間とされています。
もちろん個人差はありますが、最低でも250時間はしっかり勉強に充てる覚悟が必要です。
「誰でも受けられる試験」という言葉に油断して学習量が不足すると、合格率を下げている「準備不足の受験者」の仲間入りをしてしまいます。
現実的なスケジュールとしては、1日2時間の学習で約4〜5ヶ月が目安です。
仕事をしている方は、平日は1〜2時間、休日に3〜4時間という配分で半年程度を見込むのがよいでしょう。

大切なのは毎日少しずつでも継続することです。
スキマ時間の活用も効果的です。通勤時間にスマートフォンのアプリで一問一答を解いたり、昼休みに10分だけテキストを読むといった積み重ねが、合格を引き寄せます。
学習計画は「試験日から逆算して立てる」のがポイントです。
受験予定の都道府県の試験日を確認し、そこから逆算して「いつまでにどの科目を終わらせるか」をスケジュール化しましょう。
対策②|科目バランスを意識して足切りを回避する
足切り制度がある以上、5科目すべてをバランスよく学習することが不可欠です。
特に重点的に学習すべきは、出題数が40問と最も多い第3章「主な医薬品とその作用」です。
ここだけで全体の3分の1を占めるため、得点源にできるかどうかが合否を分けます。
おすすめの学習順序は、
- 第2章(人体の働きと医薬品)
- 第3章(主な医薬品とその作用)
- 第4章(薬事関連法規・制度)
- 第1章(医薬品に共通する特性と基本的な知識)
- 第5章(医薬品の適正使用・安全対策)
です。
この順序が効率的な理由は、第2章で人体の基礎知識を理解してから第3章に進むことで、薬の作用メカニズムが頭に入りやすくなるからです。
第4章の法律知識は第1章とも関連が深いため、この流れで学ぶと知識が自然につながっていきます。
また、各科目の学習時間の配分も意識しましょう。
第3章に最も多くの時間を割きつつ、他の4科目もそれぞれ足切りラインを確実にクリアできるだけの学習時間を確保してください。
「得意科目でカバーすればいい」という考えは通用しない試験だということを忘れないようにしましょう。
対策③|過去問を最低3年分解いて出題傾向をつかむ
テキストでの学習と並行して、過去問をたくさん解くことが合格への最短ルートです。
登録販売者試験では、過去に出題された問題と似た形式や内容の問題が繰り返し出題される傾向があります。
過去問を解くことで、どんな問われ方をするのか、どの分野から多く出題されるのかという傾向が見えてきます。

最低でも3年分、できれば5年分の過去問を解くことをおすすめします。
特に、受験予定の都道府県(ブロック)の過去問は必ず入手して解いておきましょう。
エリアごとに問題の傾向に特色があるため、「相手を知る」という意味でも非常に有効です。
過去問演習を始めるタイミングは、テキスト学習を一通り終えた試験2ヶ月前くらいがベストです。
解いた後は必ず採点し、間違えた問題はテキストに戻って該当箇所を復習してください。
「解きっぱなし」では力がつきません。間違えた問題をノートにまとめて繰り返し確認する方法も効果的です。
テキストで「覚える」、過去問で「慣れる」。この2つの組み合わせが、合格力を最も効率よく高める学習法です。
対策④|受験する都道府県を選ぶ
登録販売者の資格はどの都道府県で合格しても全国で有効なので、合格率の高いエリアを選んで受験するのも立派な戦略です。
先ほどのデータで見たとおり、都道府県によって合格率には30ポイント以上の差があります。
北海道や群馬県、関東・中部・関西エリアは比較的安定して高い合格率を維持しているため、遠征してでも受験する価値は十分にあります。
さらに、登録販売者試験は都道府県ごとに試験日が異なるため、1年のうちに複数の都道府県で受験することも可能です。
たとえば、8月に自分の居住県で受験し、もし結果が不安なら12月に別の県でもう一度受験するという方法もあります。
受験地域を選ぶ際のポイントは、過去3〜5年の合格率の推移を確認し、安定して高い数字を出しているエリアを選ぶことです。
単年度だけの合格率を見て判断すると、翌年に難化する可能性もあるため注意が必要です。
もちろん、受験にかかる交通費や宿泊費とのバランスも考慮する必要はあります。
しかし、「どこで受けても同じ資格が取れる」という制度を最大限に活用することで、合格の可能性を高められるのは間違いありません。
対策⑤|最新の手引きに対応したテキストを使う
独学で勉強する場合、手引きの改訂や法改正に対応した最新版のテキストを使うことは、合格のための大前提です。
登録販売者試験は、厚生労働省が発行する「試験問題作成に関する手引き」がベースになっています。
この手引きは薬機法の改正などに合わせて更新されるため、受験する年度の最新情報が反映されたテキストを使う必要があります。
メルカリやネットオークションで中古の安いテキストを購入する方もいますが、古い年度のものでは法改正に対応しておらず、出題範囲が変わっている可能性があります。
テキスト代は数千円程度ですので、ここは惜しまずに最新版を購入しましょう。
テキスト選びのポイントは、自分にとって「見やすいかどうか」です。図やイラストが豊富で、カラーで要点がまとまっているものが理解しやすいでしょう。

どのテキストも同じ手引きをもとに作られているため、内容に大きな差はありません。
書店で実際に手に取って比較し、自分がストレスなく読み進められるものを1冊選んで最後まで使い切るのがベストです。
「良いテキスト1冊を繰り返し読み込む」方が、複数のテキストを中途半端に使うよりも効果的です。
これは多くの合格者が実践している勉強法でもあります。
勉強法の詳細記事はこちら
登録販売者の勉強法!独学3ヶ月で合格した私が教える最短攻略
登録販売者の資格を取得するメリットと将来性

ここまで合格率の低さの理由と対策法を解説してきましたが、「そもそも苦労して取る価値があるの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。
結論からいうと、登録販売者は今後ますます需要が高まる将来性のある資格です。
就職・転職で圧倒的に有利になる
登録販売者の資格を持っていると、就職・転職の選択肢が大幅に広がります。
ドラッグストアや薬局で一般用医薬品(第2類・第3類)を販売するには、薬剤師または登録販売者の常駐が法律で義務付けられています。
つまり、登録販売者の資格は企業が店舗を運営するうえで「なくてはならない資格」なのです。
この法的な裏付けがあるからこそ、資格保有者の求人需要は安定しています。
活躍できる場所はドラッグストアだけではありません。
調剤薬局、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、ホームセンターなど、一般用医薬品を取り扱う小売業全般で登録販売者は求められています。
さらに近年は、医薬品を扱うECサイトでも登録販売者の配置が必要なため、オンライン領域でも活躍の場が広がっています。
収入面でも、登録販売者の資格手当として月5,000〜10,000円が支給される職場が多くあります。
年間にすると60,000〜120,000円の収入アップになります。
パート・アルバイトでも、資格を持っていれば時給が50〜100円程度上乗せされるケースが一般的です。
キャリアパスとしては、店舗の登録販売者→副店長→店長→エリアマネージャーという流れが一般的で、店長クラスになると月収35万円程度も見込めます。

さらに、実務経験を積めば独立開業も可能です。
学歴や年齢に関係なく取得でき、全国どこでも使える国家資格として、登録販売者のコストパフォーマンスは非常に高いといえるでしょう。
セルフメディケーション推進で需要が拡大中
政府が推進する「セルフメディケーション」の流れが、登録販売者の価値をさらに高めています。
セルフメディケーションとは、軽度な体の不調は医療機関を受診せずに、市販の医薬品などで自分自身でケアしようという考え方です。
増え続ける国民医療費を抑制するために、政府はこの取り組みを積極的に推進しています。
セルフメディケーション税制(特定の市販薬を購入した場合の所得控除制度)もその一環です。
この流れの中で、一般の方に対して市販薬の正しい選び方や使い方をアドバイスできる登録販売者の役割は、ますます重要になっています。
医師や薬剤師に相談するほどではないけれど、薬選びに不安がある──そんな消費者の身近な相談相手として、登録販売者の存在意義は大きくなる一方です。
また、高齢化社会の進展に伴い、在宅医療や介護の分野でも登録販売者の活躍が期待されています。
要介護者が服用する一般用医薬品やサプリメントの飲み合わせを確認したり、適切な使用法をアドバイスしたりする場面で、登録販売者の専門知識が活かされます。
取得すれば今後の就職市場で強いアドバンテージを持つことができます。
【登録販売者資格を取るメリットはこちらの記事】
登録販売者資格は意味ない?”取るべき人”と”やめていい人”の判断基準
登録販売者の合格率が低い理由に関するよくある質問
登録販売者試験は独学でも合格できますか?
はい、独学でも十分に合格できます。
実際に独学で3〜5ヶ月の学習期間で合格している方は多くいます。
テキスト1冊を繰り返し読み込み、過去問を3年分以上解くことが基本の学習法です。
ただし、独学ではスケジュール管理やモチベーション維持を自分で行う必要があるため、計画性が求められます。
自信がない方は通信講座や通学講座の利用も検討してみてください。
登録販売者試験に落ちた場合、何回まで受けられますか?
受験回数に制限はありません。何度でも受験することが可能です。
また、試験日が都道府県ごとに異なるため、1年のうちに複数の都道府県で受験することもできます。
一度不合格になっても、弱点を分析して対策を立て直せば、次回の試験で合格する方も大勢います。
登録販売者試験で一番難しい科目はどれですか?
多くの受験者が苦戦するのは第3章「主な医薬品とその作用」です。
出題数が40問と最も多く、覚えるべき医薬品の成分名や効果・副作用が非常に多いことが理由です。
ただし、出題数が多い分、得点源にもなりやすい科目です。第2章「人体の働きと医薬品」を先に学習してから第3章に取り組むと、薬の作用が理解しやすくなるのでおすすめです。
登録販売者と薬剤師の違いは何ですか?
最も大きな違いは、取り扱える医薬品の範囲です。
薬剤師は第1類〜第3類すべての一般用医薬品と処方箋医薬品を扱えますが、登録販売者が扱えるのは第2類・第3類の一般用医薬品のみです。
ただし、一般用医薬品の約9割は第2類・第3類に該当するため、実際にはほとんどの市販薬を販売できます。
受験資格については、薬剤師は6年制薬学課程の修了が必要ですが、登録販売者には受験資格がなく誰でも挑戦できます。
まとめ
この記事では、登録販売者試験の合格率が低い5つの理由と、それぞれに対応した具体的な対策法を解説してきました。
最後に、要点を整理しておきましょう。
- 理由①:受験資格がなく、準備不足の受験者が合格率を押し下げている
- 理由②:試験範囲が5科目120問と広く、250〜400時間の学習が必要
- 理由③:科目ごとの足切り制度があり、苦手科目があると不合格になる
- 理由④:都道府県ごとに試験問題が異なり、難易度に最大37.8ポイントの差がある
- 理由⑤:手引き改訂や法改正で出題傾向が変わることがある
合格率が低いと聞くと不安になるのは当然です。
しかし、この記事でお伝えしたとおり、その低さには明確な理由があります。
しっかりと計画を立て、バランスよく学習し、最新のテキストで過去問を繰り返し解けば、登録販売者試験は十分に合格できる試験です。
登録販売者は、セルフメディケーションの推進や医薬品販売市場の拡大により、今後も需要が高まり続ける将来性のある資格です。
この記事を読んで「自分にもできそうだ」と感じたなら、ぜひ今日から第一歩を踏み出してみてください。
数ヶ月後、あなたが合格の喜びを味わっていることを願っています。
登録販売者の通信講座一覧
登録販売者資格の通信講座の比較表です。
合格率、料金、給付金の有無、学習期間を比較しています。
通信講座名に公式サイトのリンクを貼っています。
| 通信講座 | 合格率 | 税込料金 | 給付金 | 学習期間 |
|---|---|---|---|---|
| 三幸医療カレッジ | 89.0% | 35,200円 | 対象 | 最短3か月 |
| ヒューマンアカデミー通信講座 | 85.1% | 56,100円 | 対象 | 標準6か月 |
| キャリカレ | 70.7% | 68,800円 | 対象 | 最短3か月 |
| スタディング | なし | 33,000円 | なし | なし |
| ユーキャン | なし | 54,000円 | 対象 | 6か月 |
| ココデル虎の巻 | なし | 35,200円 | なし | なし |
| LEC | なし | 29,800円 | なし | なし |
| SMART講座 | なし | 39,600円 | なし | なし |
| オンスク.JP | なし | 月額1,628円 | なし | なし |
給付金とは?
厚生労働省指定の一般教育訓練給付制度のことです。ハローワークに申請することで、受講料の20%が受講終了後に支給されます。
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