大学名等
名古屋市立大学病院
対象者
後期研修医、初期研修を修了した大学院生、一般医師
修業年限(期間)
3年
養成すべき人材像
在宅医療を基本とする新しい医学・医療に対応し、健康長寿コミュニティの形成に資する総合診療専門医を養成する。「治す医療」から「支える医療」までの多職種協働総合診療、認知症対応、緩和・終末医療、地域包括ケア・コーディネートなどの多様なニーズに対応し、かつICTによる情報共有と管理, 在宅モニタリング、ロボット技術等を駆使して、高齢者の健康増進・疾病予防を中心とする未来医療の開拓と実践でき、そのリーダとなり得る人材を育てる。
修了要件・履修方法
必修科目と選択科目の履修、疫学調査・介入研究参画(1件以上)、経験目標の達成(在宅看取り7例、認知症包括ケア30件)、総合診療専門医資格の取得
履修科目等
- 名古屋市立大学病院臨床研修(入院・外来診療)
総合診療科(18か月)、小児科(3か月)、救急(3か月)、選択科目(6か月) - 在宅医療・地域包括ケア臨床研修
病院研修と並行して3年間週2回: ケース別在宅医療チーム研修(30単位)
および専門別在宅医療チームローテート研修(8単位) - 疫学調査・介入研究: 臨床研修と並行して(20単位)
- 講義・演習(12単位):
①地域包括ケアシステム学特論、②緩和・終末ケア学特論、③総合認知症学特論、
④コミュニティ・ヘルスケア演習、⑤医療ICT管理学、⑥未来医療デザイン特論
教育内容の特色等(新規性・独創性等)
- AIPを目指す超高齢団地での実践研修 病院研修と並行して、長期間継続的に地域の在宅医療に関わりながら、高齢者の健康状態の疫学調査、健康増進・疾病予防の企画・運営、介入効果の検証、啓蒙活動に参画し、健康長寿コミュニティづくりの方法と実践能力を習得する。これにより在宅医療の技能だけでなく、在宅医療を基本とする新しい医療環境における、医師としての科学的アプーチのあり方を学ぶ。
- 医療と医工学の多職種協働による未来医療研修 コミュニティ・ヘルスケア指導者養成コース、ICT医工学の実践的リーダの育成等と連携し、薬剤師、看護師、保健師、歯科医師、理学療法士、医工学エンジニアと多職種協働で在宅医療チーム研修を行う。トータルケアプランの決定・評価、事前指示書の導入など地域包括ケアのリーダーシップの習得と共に、ICTによる情報共有や在宅モニタリングシステムの構築、デザインなどの未来医療の創造に挑戦する。
指導体制
- 指導医 名古屋市立大学病院総合診療科の部長以下指導医5名と、小児科、救急、選択科目の指導医が連携して総合診療を指導する。名古屋市立大学地域医療教育学所属の特任教授をセンター長とするコミュニティ・ヘルスケア教育研究センターを置き、医師、薬剤師、看護師、理学療法士、医工学エンジニアからなる教員チームが在宅医療・地域包括ケアを指導する。
- ケース別検討会 センターは検討会を週2回開催し、ICT情報共有ネットワークで地域からの集まる保健・医療・福祉のニーズや要請への対応を検討する。解決に当たる多職種協働チ-ムを履修者で組織し、必要に応じて地域の医療・福祉機関に協働を依頼する。チームはICT情報共有ネットワークをインフラとして日常使用し、センター、大学、大学病院スタッフから指導、支援を受ける。
- 専門別検討会 センターは認知症、運動機能、薬剤管理、口腔ケア、嚥下・栄養、ICT支援などの検討会を開催し、テレビ会議システムにより、大学、地域医療機関等も参加し、情報提供や地域連携による対応策の立案などを行う。
- 「暮らしの保健室」 センターはワンストップよろず相談所を運営し、研修医は他の履修者、ボランティアと共に交替で住民からの相談に応じる。室長(センター教員)は事例の解決や地域包括ケアのための連絡会議を開催する。
受入開始時期
平成26年4月
受入目標人数
対象者 | H25年度 | H26年度 | H27年度 | H28年度 | H29年度 | 計 |
---|---|---|---|---|---|---|
大学院生 | 0 | 2 | 3 | 3 | 3 | 10 |
後期研修医 | 0 | 3 | 3 | 5 | 5 | 16 |
一般医 | 0 | 3 | 3 | 5 | 8 | 19 |
計 | 0 | 8 | 8 | 13 | 16 | 45 |